
1940年代のハワイアンシャツ。ポール・ゴーギャンの絵画をもとにした柄の個体です。すでに手を離れており、当店を通っていった記録として掲載しています。
ポール・ゴーギャンは19世紀末、タヒチに渡って絵を描いたフランスの画家です。強い色面と平坦な構図で、南の島の人と自然を描きました。
その絵柄がハワイアンシャツに使われたのは、アメリカ人にとって「南の島」の像そのものだったからです。実際のハワイでもタヒチでもなく、絵を通して作られた南国の記憶。ハワイアンシャツは初めから、行ったことのない土地への想像を売る服でした。
1940年代のハワイアンは、レーヨンの質と刷りの色が評価される分野です。柄が絵画から来ている個体は、そのなかでも数が限られます。
買い付けの場所は、カリフォルニア州サクラメント、サンフランシスコ、オレゴン州ポートランド、そしてロサンゼルスのローズボウルに集まる業者からでした。ローズボウルの市が開くのは6時ですが、業者の車は午前1時頃から場外に列を作ります。取引はその列のなかで済んでしまう。6時に一般のお客さんが入ってくる頃には仕事が終わっていました。
※ この個体を具体的にどこで手に入れたかは、追って記載します。
いま、古着の買取業者はいくらでもあります。ただ、店によっては買った値段の10分の1で引き取られることもある。その結果、市場に出てくるのは「もう手元になくてもいい」品ばかりになり、本当に良いものは持っている人が手放しません。
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